設備ジム設備管理の故障探し・しくみ図解・問題集

しくみ図解 ・ 空調

冷凍サイクルのしくみ

エアコンは、冷たさを作っているのではなく、部屋の「熱」を外へ運び出しています。運ぶのは、配管の中をぐるぐる回る冷媒(れいばい:熱を運ぶための液体・ガス)。圧縮 → 凝縮 → 膨張 → 蒸発の4つの工程を、冷媒の色の変化で追ってみよう。

冷房運転の冷凍サイクルの図 室外機の圧縮機で高温高圧にしたガスを、凝縮器でファンの風に当てて冷やして液にする。膨張弁で圧力を下げて冷たくし、細い配管で室内機の蒸発器へ送る。蒸発器で部屋の空気から熱を受け取ってガスになり、太い配管で圧縮機へ戻る。 室内 屋外 壁 室内機 フィルター 室外機 蒸発器 凝縮器 圧縮機 膨張弁 室外ファン 太い配管 細い配管 部屋の空気 冷たい風 熱い風
高温・高圧のガス 高圧の液 低温・低圧(液とガスがまざる) 低圧のガス

吹出しの温度差
室内機の風量
高圧(凝縮器側の圧力)
低圧(蒸発器側の圧力)

計器は「いつもと比べてどうか」の目安です。実際の値は、機器の銘板や取扱説明書、メーカーの資料で確認してください。

この部品は何のため?(外したり止めたりすると、どうなるかを見られます)

部品の名前と役目

押すと、図の中のその部品が光ります。

予想してから確かめよう

問1 冷房のとき、部屋の空気から熱を受け取っているのは?

問2 膨張弁は、何のためにある?

問3 冷房中、室外機から熱い風が出てくるのはなぜ?

なぜこう作られているの?

なぜ、わざわざガスを押し縮める(圧縮する)の?

押し縮めると、ガスの温度が上がる。外の空気より熱くしないと、凝縮器で外へ熱を捨てられないから。真夏でも熱を捨てられるのは、圧縮して外気より熱くしているおかげ。

なぜ膨張弁で、圧力を下げるの?

圧力が下がると、冷媒の温度も下がる。部屋の空気より冷たくしないと、蒸発器で部屋の熱を受け取れないから。

なぜ、冷媒は液とガスに変わりながら回るの?

液が蒸発してガスになるとき、まわりから多くの熱を受け取る(汗が乾くと涼しいのと同じ)。ガスが液に戻るときは、その熱を手放す。この性質を使うと、少ない冷媒でたくさんの熱を運べる。

なぜ室外機のまわりを、ふさいではいけないの?

室外機は、部屋から運んだ熱を外へ捨てる場所。吹出し口の前に物があると、熱い風をまた吸い込んで熱を捨てにくくなり、冷え方が弱くなる。

なぜ冷房中、室内機から水(ドレン)が出るの?

蒸発器で冷やされた空気の中の水分が、冷たい管の表面で水滴になる(冷たいコップのまわりに水滴がつくのと同じ)。この水を、ドレンホースで外へ流している。

次はこれ

さわる前に

・室外機の点検や清掃は、電源を切ってから行う。ファンの羽根に手を入れない。

・熱交換器のフィンは薄い金属で、手を切りやすい。曲げると性能が落ちる。

・屋上やベランダの端、高い所の室外機は、転落に注意。

・冷媒の補充・回収や配管の修理は、専門の業者に依頼する。

・この図は練習用に単純化した冷房運転の例です。暖房(四方弁で流れを逆にする)、アキュムレーター、電子制御などは省いています。実際の機器は、取扱説明書とメーカーの資料で確認してください。

ほかのしくみ図解