しくみ図解 ・ 電気・制御盤
自己保持回路のしくみ
ポンプの制御盤では、起動ボタンを「ちょん」と押して離しても、ポンプは回り続けます。ボタンを離しても電気が切れないのは、電磁接触器(MC)が自分の接点で、自分のコイルへの電気の道を作り続けているから。これを「自己保持」といいます。ボタンを押して、電気の流れ(オレンジ)を追ってみよう。
電気が流れている道(R → S)
1 止まっている
2 起動を押す
3 離しても回る
4 停止を押す
この部品は何のため?(外したり変えたりすると、どうなるかを見られます)
部品の名前と役目
押すと、図の中のその部品が光ります。
予想してから確かめよう
なぜこう作られているの?
なぜ起動ボタンと横並び(並列)に、MCの接点をつなぐの?
起動ボタンは、押している間しか閉じない。横に並べたMCの接点(自己保持接点)は、MCが入っている間ずっと閉じているので、ボタンを離しても電気の道が残る。ボタンを押し続けなくても回り続けるのは、このため。
なぜ停止ボタンは、b接点なの?
線が切れたり、接点が離れたりしたときに「止まる側」に倒れるようにするため。壊れたときに安全な側になる考え方を、フェイルセーフという。
なぜ停止ボタンを、起動ボタンより電源側に、一列(直列)でつなぐの?
停止ボタンが開くと、その先にある起動ボタンも自己保持接点も、全部に電気が行かなくなる。起動と停止を同時に押しても止まる(停止優先)。止めたいときに、確実に止められる。
なぜ停電のあと、ポンプは勝手に動き出さないの?
停電でMCのコイルの電気が切れると、自己保持接点も開いて、自己保持が解ける。電気が戻っても、起動ボタンを押すまでは止まったまま。急に動き出して人がけがをするのを防げる。
なぜサーマルの接点を、コイルの回路に入れるの?
モーターに電流が流れすぎると、サーマルが熱で動作してb接点を開き、MCを切る。モーターが焼けるのを防ぐ保護装置。原因を取らずにリセットすると、また動作する。
次はこれ
さわる前に
・盤内の測定や点検は、感電の危険があります。職場のルールと資格の範囲で、テスターのレンジを確認してから行ってください。
・サーマルリレーが動作したら、すぐにリセットせず、ポンプやモーターの過負荷の原因(詰まり、軸の重さ、電流値など)を確かめる。
・この図は練習用に単純化した例で、実際の盤の結線とは異なります。液面リレー(渇水の保護)、故障表示灯、ヒューズなどは省いています。実際の盤は、盤の展開接続図で確認してください。
ほかのしくみ図解
確認用シート(制作者向け)
「自信なし」の印を付けた所です。図記号と接点の動き、部品名を確認してください。